窓の外のドイツ留学

ドイツ大学院留学のブログです。ドイツ大学院修士課程を修了し、ドイツで博士課程に在籍しています(四年目)。

大学で署名活動がありました (ドイツでのビザに関する重要なこと)

タイトルの通り、大学で署名活動がありました。僕も署名してきました。

なんの署名活動だったのか?

一昨日ぐらいに学生寮Facebookグループなどでも連絡があったのですが、ドイツ国外、特にEU圏外からの留学生にとっては割と重要なもので、ビザに関することです。

 

というのもほかの日本人のドイツに住んでいる方々のブログでも書いてあったりすることなのですが、ドイツの外国人局、ビザ申請って結構厄介なんですよね。

手続きそのものもいろいろ面倒なのですが、外国人局の人も結構冷たい人がいるようで、できればさっさと申請が通って何度も行く必要がない方がありがたいです。

 

ビザ申請、そしてそれに関連してくる住民登録(Anmeldung)について結構前に書いていたのでそちらの方も。

 

madonosotokun.hatenablog.com

madonosotokun.hatenablog.com

 

僕がビザ申請のために僕の住んでいるドイツの街の外国人局に連絡したのは合格通知をもらってすぐ、外国人局に行ったのも新学期が始まる一か月前の9月だったので、比較的スムーズには行けたのかなとは思うのですが、メールでのやり取りの時は基本的に1、2週間後に返信が来るという感じだったので、日本にいるときはそういう面でもビザ申請に不安を感じていました。

 

ただ最近どうやらこの外国人局の対応がさらに悪くなったのか、外国人局の予約をしても3か月以上先とかにされるとか、そもそも何回メールをしても返信が来ないといった学生の苦情もあって今回このような署名活動に至ったようです。

この学生に対してのサポート課というのでしょうか?学生の困ったことなどを対処してくれるのがAStA(Allgemeiner Studierendenausschuss)、学生委員会です。多分ドイツのどこの大学にもあると思います。

 

 

その結果、外国人局に提言する内容というのがざっくりいうと以下の4つの内容でした。

 

1.ビザ申請の待ち時間の緩和、特に1回目の予約には2週間以内にする

 

2.Fiktion(仮ビザ)問題。仮ビザでの仕事探し、親族訪問・出入国が難しい

(補足:例えば日本人の場合、3か月はビザなし(厳密には観光ビザ)でドイツに滞在できるのですが、今回はその期間をさらに超えた場合の話、もしくはこの3か月ルールがない国籍の学生の場合です。)

 

3.EU圏外からの学生の場合、BAföG(日本でいう返済が必要な奨学金(学生ローン)のこと、ただ日本の奨学金より良いらしいです)の申請ができない。さらにビザ申請のために必ずSperrkonto(閉鎖口座)に10,000ユーロを入れている証明書が必要になってくるため、これが学生にとって大きな負担になっている。そのため、就労契約をこの代わりにできるようにする

(補足:僕がおととしビザ申請をした時のSperrkontoに入れなきゃいけない額は8640ユーロだったのでまた上がってたんですね…)

 

4.外国人局職員の学生に対する態度の改良

 

 

ちょっと難しい部分もあって完全に正しく翻訳できてるか怪しいですが、要点はこんな感じのはずです。

 

1.はとにかく是正されてほしいですね。ビザが取れないうちは結構学生にとって不安要素になるんで。というか多分学生以外のビザ申請者にとっても。

2.についてですが、幸い僕自身は今回及び交換留学の時も3か月以内にビザが取れたのでFiktionをもらったことはないのですが、結構不便なようです。

3.に関しては外国人局だけでなく、ドイツの連邦議会にも提言している内容でした。

話に出てきたBAföGについてはドイツ人の友人に教えてもらっていつかブログで紹介できたらなって思います。

4.はドイツ来たばかりの学生に高圧な態度をとるなって内容なんですが、やっぱりほかの国の学生からしても結構感じるものなんですよ。

 

特に大都市となると多くの人がビザ申請に来るとは思いますが、それにしても対応が遅すぎるのは何とかしてもらいたいものです。

 

改善の難易度的に、「易4<1=2<3難」って感じですね。

ただやっぱり今後ドイツに来る学生にとって避けては通れないビザ申請なので、この悪名が是正されるのを願うばかりです。

かという僕も今年の11月でビザが切れるので、再申請をする場合はかなり重要なものになってきます。

署名がたくさん集まって、外国人局に何らかの良い影響を与えられればと思っています。