窓の外のドイツ留学

ドイツ大学院留学のブログです。ドイツ大学院修士課程を修了し、ドイツで博士課程に在籍しています(四年目)。

国境と大学が閉まった最初の3日間

月曜日からドイツといくつかの国との間で国境が封鎖され、大学も基本的には閉まるようになってから今日で4日目です。

 

NRWはドイツで現在のところ最もコロナウイルスの感染者数が多いところですが、今日はそんなところの大学院に通う僕が昨日までの3日間についてちょっと紹介していきたいと思います。

 

 

月曜日

 

大学は閉まるといったものの、研究室は開いていて、HiWiの仕事もあったので大学に行ってました。

大学までは列車と地下鉄(U-Bahn)で通うのですが、やっぱり人はいつもと比べると全然少ないです。逆に静かなんで僕的にはむしろいい感じでした。

 

大学の学食(Mensa)も開いていましたが、サラダなどの自分で盛ることのできる食べ物は提供されておらず、いつもよりも品数は圧倒的に少なかったです。

フォークやスプーンなんかもいつもは自分たちでとるのですが、今週はメンザで働いている人がそれぞれにフォークやスプーンを渡す形式になっていました。

 

普段はスプーン入れとかに豪快に手を突っ込んでガチャガチャやった挙句一つとるみたいな人がいて「勘弁してくれ…」なんて思っていましたが、とりあえず他人の手からウイルスが移るのを防ぐための方法としていいと思います。

 

消毒液もメンザやカフェに設置されるようになっていました。備蓄はあったんですね。

 

市内のバスは一番前のドアから入れなくなっていました。一番前の席も入れないようにテープで封鎖されていて、運転手の感染を防ぐためのものでした。

 

 

火曜日

 

相も変わらず街はいつもよりも静かです。

メンザの皿がいつもの普通の皿から紙製になり、食べ終わったら捨てる形式に代わっていました。

カフェに行ってもほぼほぼ人がいません。

 

別な大学で日本語を勉強しているドイツ人の友達からWhatsAppで連絡が入り、どうやら日本人交換留学生が帰国しなければいけなくなったとのこと。

僕も自分の大学にいる日本人交換留学生に聞いてみたのですが、やっぱり彼も日本に帰るということで、現時点でドイツ(NRW州だけ?)にいる交換留学生はほぼほぼ帰国が決定してしまったようです。

なんと…。

 

 

水曜日

 

月曜・火曜と友人と会っていたのですが、この日も友人と会っていました。

基本的に外出禁止ではないので別に外に出ること自体は問題はありません。

駅のdm(ドラッグストアみたいなところ)に行くと、石鹸が売っていたので一つ買いました。

近くのスーパーは最近ずっと売り切れてて、家においてある石鹸ももうすぐなくなりそうだったのでよかったです。

固形石鹸とかも普通に売ってありました。

木曜日(今日)からはメンザ、カフェ、図書館も閉まってしまうようです。

 

 

 

ところでここ最近はドイツも結構晴れの日が多く、春の兆しというか、温度も暖かくなってきて桜も咲いてきました。

インフルエンザとかならここから徐々に減ってくるんじゃないかなっていう感じなので、コロナウイルスももしかしたら…っていう矢先に日本に帰らなきゃいけなくなった留学生とかはやっぱりやるせない気持ちも多少あると思います…。

 

僕はというと、別に個人で来ているので(まして奨学金ももらえていない身分なので)まだまだ好き勝手にドイツに残るつもりです。

 

そもそも日本に帰ったら安全なのかって言ったらそういうわけでもなさそうですし、留学中断で帰国が命じられるのもお門違いなものの気がしないわけでもないですが、ついていない、といえばついてないです…。

 

 

で、ドイツは生活的な部分でどうなってるん?って話ですが、ものすごい買いだめが起こっているというわけでもありません。確かに、石鹸だのスパゲッティだのコメといったいくつかの商品は品切れしていることがほとんどですが、だからと言ってスーパーで売ってるものが全くないといった感じもないです。

 

ニュースとかだとヨーロッパが今大変みたいなことをよく目にしますが、僕は別にものすごく困ってるという感じは今のところなく、むしろ街が静かになって良いじゃんと思っているくらいです。

 

確かにヨーロッパでの感染者数はどんどん増えてきています。

Wikipediaとかを見てみると、コロナの感染者の合計は1位中国、2位イタリア、次いでイラン、スペインときて5番目にドイツが来ています。

 

ただこれは「感染が確認された人数」であって「実際の感染者数」ではないわけで、たぶんこれで大きく数字が異なっていると思います。

たぶん死者数の方が医療崩壊度合いとかといった関係で信頼できる数字だとおもうのですが、これで見てみると、ドイツは日本に次いで11番目、現段階で31人の方がなくなっているようです。

 

日本  感染者数924人  死者33人

ドイツ 感染者数12824人 死者31人

 

感染者数でいうとドイツの方が圧倒的に多いですが、日本は検査数が少ないらしいので、案外状況は大きく変わらないのかな、なんて思っています。

 

ただ、両国とも死者数がほかの感染が広く確認されている国と比べると比較的死者の数が少ないのは医療だとか感染拡大防止策のおかげではあるんじゃないかなとは思います。

 

僕の周りのドイツ人はコロナウイルスに関して心配している人は全然いないです。「みんなちょっと心配しすぎなんだって。コロナビールでも飲んでパーティーでもしよう笑」なんてぐらいです。

 

あまり、深刻に考えずに、楽観的にいた方がいいですね。

 

 

とかく、留学の中断・中止を余儀なくされた方々はいたたまれない思いがあると思います。そこに関しては僕も悲しいことだと感じています。