窓の外のドイツ留学

ドイツ大学院留学のブログです。ドイツ大学院修士課程を修了し、ドイツで博士課程に在籍しています(四年目)。

10年前と10年後 マシュー・マコノヒーのスピーチ

座右の銘というと長すぎるし、そもそもあるスピーチの一部分ということで信条というと二番煎じになってしまうのですが、僕にも人生の糧となるようなものがあります。

 

それがタイトルにあるマシュー・マコノヒーというアメリカの映画俳優が、『ダラス・バイヤーズクラブ』という映画でアカデミー主演男優賞を受賞した時のスピーチに大きくかかわっています。

 

あとで僕のアレンジというか拡大解釈、もしかしたら曲解のような考え方を書くのでまずはそのスピーチを聞いてほしいです。(重要な部分は3分27秒あたりからです)


Matthew McConaughey winning Best Actor

 

こちらがその部分のスクリプトです。

(出典: https://genius.com/Matthew-mcconaughey-best-actor-acceptance-speech-oscars-2014-annotated)

 

"--- And to my hero. That's who I chase. When I was 15 years old I had a very importnat person in my life come and ask 'Who's your hero?' I said, 'I thought about it and it's me in ten years. So I turned 25 ten years later and that same person comes to me and goes, 'Are you a hero?' I said, 'Not even close!' She said why and I said, 'My hero is me at 35.' You see, every day, and every week, and every month, and every year of my life, my hero is always ten years away. I'm never going to be my hero. I'm not going to obtain that and that's fine with me because it keeps me with somebody to keep on chasing.---"

 

和訳もしてみます。

 

「———そして僕のヒーローに。それが僕の追っている人です。僕が15歳の時に人生において重要な人物が僕に聞きました『君のヒーローは誰?』。僕は『考えてみたよ。10年後の僕さ』って言いました。そして10年後、25歳の時に同じ人が『君はヒーローかい?』って聞いたので僕は言いました。『全然違うよ!』彼女がどうして?って聞いたから僕は『ヒーローは35歳の僕さ』って答えました。

つまり毎日、毎週、毎月、毎年、僕のヒーローは10年後にいて、僕はヒーローには決してなれないんです。それを手にしようとは考えていないけれどそれでもいいんです。追う人が常にいるから。———」

 

僕は映画を見るのが結構好きで(というくせにまだ『ダラス・バイヤーズクラブ』は見ていないのですが…見たいです…)、この年のアカデミー賞の授賞式もテレビで見ていました。

 

ここからはこのスピーチを聞いた僕の話になります。

 

このスピーチでは自分はヒーローに決してなれないということですが、逆に言えば「過去の自分」にとっては少なくとも「今の自分」はヒーローに慣れているということです。

実際これを言えるのにはかなりの努力をマシュー・マコノヒーは積み重ねてきたのだと思います。実際、アカデミー賞という俳優としてはこの上ない賞を受賞しましたし。

 

そこで僕が考えるのが、「10年前の自分にとって今の自分はヒーロー、あるいはなりたい自分になれているか?」ということと、「10年後の自分がなりたい自分であるために今何をなすべきか?」ということです。

 

そこで10年前の自分、10代のときの自分を思い返してみます。

ふと思い返すとそのころから自分は既に海外にあこがれを持っていた気がしますが、生活としては残念なもので、学校の廊下を通り抜けようとしたときに殴られるなんてこともありました。(特殊なパターンかもしれないです)

 

その頃っていうのがコミュ障というかもはや対人恐怖症だったんじゃないかってぐらい人のことが怖くて、誰かが笑っているのを聞くと自分が笑われてるんじゃないかって思いこんで苦しんでいた時期でもありました。(それでも友達とかはいたし部活もやっていたのですべてが真っ暗だったわけではないので大丈夫です)

 

そんな子どもが10年後になんやかんや海外で暮らしているというわけで、10年前と比べればなりたい自分になれているんじゃないかなって思います。人間としてはまだまだ浅はかに感じるところも多々ありますが…。

 

そして10年後のことを考えてみる。30代になっているとき。「こうなっていたい!」と完全に定まったものはないですが、それなりの希望はあるので、どうにかこうにかそのようになれるように頑張っていきたいと思っています。

 

10年後、もしこのブログが残っているのであればこのブログを読んで笑えれたら良いです。ともあれ、マシュー・マコノヒーのスピーチは僕にとって生き方を考えさせられるものとなりました。

 

希望をもって日々を生きていたいです。追っている人に向かって。

とりあえず健康でいよう。