今回から現在進行中の博士課程のことについて話していこうと思います。
まだ在籍中ですが、どんどん記憶も薄れて行ってしまいそうなので、書き始めてしまおうと思いました。
ドイツで(理系の)博士課程に進んでいるある一人の体験談として、興味があれば読んでいただきたいです。
話は2020年の10月から始まります。
修士論文を提出して、修士課程修了を10月にしたのもつかの間、11月頭から現在在籍している研究所での博士の研究を始めるという、なかなか休まる暇もないような状況での引っ越しでした。とはいってもドイツ国内での引っ越しでしたし、多少は勝手知ったる場所ではあったので、その点でいうと安心感はありました。
この時まだ引っ越し先の家が見つからず、最初の3か月はその研究グループの別な博士課程の人を部屋を間借りすることになりました。もともとその人は家族と一緒に住んでいたのですが、コロナの影響で先に家族が母国の方に帰り、空いていた部屋を借りることができた、という感じです。そんなわけで引っ越しも一時的に事なきを経て、その街での住民登録も済まし、日時は異なりますがビザの更新・切り替えも完了しました。また、この最初の3か月間で運よく2021年1月から入れるアパートも見つけることができました。
madonosotokun.hatenablog.com
「微生物の研究」とはいっても分野は様々ありまして、現在やっている研究分野は、修士論文の内容と比べると、研究方法やサンプルの採集場所といったところで結構ガラッと変わるものでした。ただまぁ僕的には微生物関連を続けられるということで特に問題はありませんでした。最初のころの実験は先行して類似の研究をしていた先輩の博士課程の人に教えてもらいながら実験を進めていました。
パンデミックが始まった年ということもあり、いろいろと研究所の方でも制限がありました。実験室もオフィスも人数制限があったりする関係で、場所を研究所キャンパス内で分散させる必要があり、しばらくは実験を進めるためにそのものが置いてある部屋をあちこち歩き回らないと実験を進められませんでした。
この最初の3か月間で嬉しかったことと言えば、やっぱり人生初の(アルバイト以外での)お給料です。やっぱりお金の心配がなくなるというのは精神的な余裕にもつながりますし、安心して研究を続けられます。修士課程中も含め、家族にも援助をしてもらいながらでしたので、そういった家族の負担を取り除けたのもとにかくよかったです。
こうして、パンデミック中ではありましたが、僕の博士課程はゆっくりと進んでいきました。