窓の外のドイツ留学

ドイツ大学院留学のブログです。ドイツ大学院修士課程を修了し、ドイツで博士課程に在籍しています(四年目)。

ドイツ大学院出願から1年 ドイツ大学(院)への進学を考えている人はともかくDAADで調べましょう!

もうドイツ大学院に出願してから気づけば1年が過ぎていました。

 

僕は最終的にドイツの3つの大学院に出願し、1つの大学院から入学許可をもらえました。(ギリギリでした。気持ち的にもソワソワしていた時期でした)

 

現在ドイツには400弱の大学があるようで、もちろんこれらを一つ一つ調べていくのは無理なことです。

そこでドイツへの進学を考えている人がとにかく見るべきものが、今日紹介するDAADの公式ホームページです。

 

DAADの公式ホームページ(英語版)

https://www.daad.de/en/

 

DAADは(Deutscher Akademischer Austauschdienst、英: German Academic Exchange Service)の略で、海外の学生に向けてドイツの大学や奨学金といった情報を紹介している機関です。

ホームページはドイツ語と英語の両方に対応しています。

 

ここからドイツの大学(院)の調べ方を教えたいと思います。

 

上のリンクからホームページに飛ぶと、"Information for Foreigners"というものがあり、そこから"Study programmes"を調べられると思います。

 

今日はその中の"International Programmes"について書いていきます。

この"International Programmes"をクリックすると、下のような感じのものが出てくると思います。

 

f:id:madonosotokun:20190622011721p:plain

 

そしたらそこから、"Search"で学びたい分野を検索できますし、その下の3つ「コースのタイプ(Bachelor, Master, Ph.D. など)」や「コースの言語」、「コースの分野」で条件を付けた検索ができます。

 

試しにキーワードを"microbiology"、コースのタイプを"Master"、コースの言語を「英語のみ」で検索したいと思います。

 

そうすると、2019年6月21日時点では14個のコースに絞り込むことができます。

 

f:id:madonosotokun:20190622012954p:plain

このようにしてある程度大学を絞り込むことができると思うので、調べやすくなると思います。興味のある分野(キーワード)で調べてみましょう。

 

ほかの国はこのようなサイトがあるかわかりませんが、ドイツの場合はこのようなデータベースがあるので、比較的自分の学びたいことが学べる大学を調べることが容易だと思います。

検索結果に出る各コースの一番下にある"More"からは詳細に加えてコースの公式ウェブサイトにとぶこともできます。

 

上の画像にも学費の情報が書いていますが、以前のブログにも書いた通り学費がタダのところが多いです。(以下参照)

 

madonosotokun.hatenablog.com

 

ドイツへの進学を考えている人はまずこのDAADのサイトでコースを調べてみてください!

ドイツ以外の国についてはほとんど調べていないので比較はできませんが、僕的にはドイツへの進学はものすごくオススメできます!

 

今日は以上です。(試験勉強しないと…)

土地交通認可権限委任規制 (ドイツ語の話です)

ドイツ語の話です。(法律とかの堅苦しい話じゃないです!)

タイトルだけ見ると「どうしたどうした」と見る気が失せるかもしれませんが、これが今日のドイツ語のテーマです。

 

上の言葉、僕が何となくで訳したものなのですが、元のドイツ語は…

 

"Grundstücksverkehrsgenehmigungszuständigkeitsübertragungsverordnung"

 

という「一つ」の単語を訳したものなんです。(たぶんスペルミスはない…と思います…)

 

ドイツ語には「合成語」(単数: Kompositum, 複数: Komposita)というものがあり、いくつかの名詞をつなげて書くことができてしまいます。

 

上の単語の場合、

 

Grundstück(s) / Verkehr(s) / Genehmigung(s) / Zuständigkeit(s) / Übertragung(s) / Verordnung

土地 / 交通 / 認可 / 権限 / 委任 / 規制

 

という6つ(!)の単語を合成しています。(もはや早口言葉です)

 

英語にもないことはないですが、上の単語(?)のように長くなることは普通ないと思います。

元の単語の後ろに"s"が付くことがありますが、これは英語の「's」みたいな感じで、「~の」と訳す場合もあります。

 

まあここまで長いドイツ語は日常ではそんなに見ませんが、例えば日常的なもので言うと、

 

日: サッカースタジアム

英: Football stadium

独: Fußballstadion

 

こんな感じで、"Fußball (サッカー)"と"Stadion (スタジアム)"がくっつきます。

 

便利といえば便利かもしれませんが、長すぎると読むときに厄介で、どこで区切るか迷うこともよくあります。

 

そんなドイツ語に関する話でした。

試験1か月前!ドイツ大学院の試験や単位取得について

f:id:madonosotokun:20190617170602j:plain

 

久しぶりに朝にブログを書いています。

いよいよ来月は試験期間ということで本腰を入れて試験勉強もしています。

 

ドイツの試験制度については以前にも紹介しているのでそちらの方もご覧ください。

 

madonosotokun.hatenablog.com

 

大学院生活2学期目となった今学期は試験が5つあります。

 

とはいっても、そのうち1つはドイツ語で、これは万が一落ちたとしても卒業に全く影響しません。落とすつもりもないですが、試験日が実験の日と重なっているため、実験が長引けばドイツ語の試験は受けられません。

 

もう一つは先学期で受けた科目を再度受けるもので、単位は取得していますが成績を上げるために受けるものです。(NotenverbesserungやFreiversuchなどと言われるドイツのシステムです。上記のブログでも紹介しています)

 ↑

この試験の結果が出たら1学期目の成績についてのブログも書きたいと思っています。

 

なので、最優先で重要なのは3つだけですね。

先学期はドイツ語の試験を含めると7つだったので、数は少なくなりました。ただちょっと今学期はサボっていた部分もあるような気もしています…。

もちろん単位はしっかりとります。

 

今学期はすでに半学期のみ開講していて試験を受けて合格した科目があり、2単位を取得しています。

 

ただ今学期は実験があったり、試験がない代わりに10ページほどのレポートを書く科目もあるので、単に試験があった先学期とは少し感覚が違います。

 

ドイツの大学院は卒業要件として120単位を必要とします。

これはたぶんドイツの全ての大学に共通したもので、つまりは1学期につき30単位を平均でとらないといけません。

ちなみに、4学期目の「修士論文 (Master Thesis, Master Arbeit)」は30単位まるまるもらえます。

 

夏休み期間中にも実験科目を取る予定なので、3学期目に入る前までに一応71単位が取れているはずです…。

なんとかその通りにしたいです。

 

「ドイツの大学院の試験は難しい?」と疑問に思う人もいると思いますが、これは大学・コース(何を専攻にしているか)で大きく異なると思います。(ただし、ドイツの大学は日本の大学のように大学間でのレベルの差はほとんどないと言われています)

僕のコースは正直なところそこまで2年で卒業することが難しいわけではありません。

ちらほら単位が取れない人もいますが、普通に勉強していれば問題ないかな、という感じです。

その分いろいろ(専門分野に限らず)自分のしたいことがやれるのでいいんじゃないかなと思います。(僕的には大学の勉強がすべてではないと思っています)

 

ドイツでも試験の過去問がもらえたりもするので、フルに活用しています。あとはとにかく授業内容を頭に叩き込んでできるだけ理解するだけです。

 

忙しくはなってきますが、頑張ります。

ドイツの学費について 各州の学費と社会負担費を調べてみました(基本無料だけども注意点もアリ!) Part 3

f:id:madonosotokun:20190615233616j:plain

 

いよいよ最後のパートです。

Part 1およびPart 2を見ていない人はそちらの方も参考してみてください。

 

madonosotokun.hatenablog.com

madonosotokun.hatenablog.com

 

今日は残りの5州についてです。

例によって1€ = 125円で換算しています。

 

 

12. ブレーメン州 (University of Bremen、ブレーメン大学、世界大学ランキング: 301-350位、ドイツ国内: 35位)

 

こちらの州も例によって学費がタダです(14学期以内であれば)。

社会負担費は349.12€ (約44,000円)で、セメスターチケットはブレーメン市内だけでなく、ニーダーザクセン州の公共交通機関もできるようです。

 

 

13. メクレンブルク=フォアポンメルン州 (University of Greifswald、グライフスヴァルト大学、世界大学ランキング: 401-500位、ドイツ国内: 39位)

 

この州も学費がありません。

社会負担費は初学期が97€ (約12,000円)で、それ以降は74.5€ (約9,300円)となっています。

ほかの州に比べても極めて安いですが、この大学ではセメスターチケットがなさそうです。

 

 

14. テューリンゲン州 (Ilmenau University of Technology、イルメナウ工科大学、世界大学ランキング: 601-800位、ドイツ国内: 45位)

 

この州でも学費はタダです。

社会負担費は初学期が108.4€ (約14,000円)で、以降の学期は93.4€ (約12,000円)です。この社会負担費には含まれていませんが、おそらく別途セメスターチケットもあり、州内全域をカバーしているようです。

 

 

15. ザクセン=アンハルト州 (Otto von Guericke University of Magdeburg、オットー・フォン・ゲーリケ大学マクデブルク、世界大学ランキング: 601-800位、ドイツ国内: 45位)

 

この州も学費無料です。

社会負担費は105.7€ (約13,000円)で、セメスターチケットはおそらく別途33€ (約4,100円)で市内の公共交通機関を利用できるようです。

 

 

16. ザールラント州 (Saarland University、ザールラント大学)

 

この州でも基本的に学費は無料です。

社会負担費は279€ (約35,000円)で、セメスターチケットはザールラント州とその近辺の地域をカバーしています。

 

 

そんなわけで3回に分けてドイツ各州の学費および社会負担費を調べてみました。(思ったより時間がかかった…。)

基本的には学費が無料の州が多いです。

もちろんドイツにも私立大学があり、そちらの方の学費はとても高いです。

社会負担費の方は大学によってバラバラですね。

いずれにせよドイツへの進学は英語圏や日本よりも安くすみ、主に理系ではすべての講義が英語で開講されていることも多いので、ぜひ検討してほしいと思います!

ドイツの学費について 各州の学費と社会負担費を調べてみました(基本無料だけども注意点もアリ!) Part 2

f:id:madonosotokun:20190615010903j:plain

 

昨日に引き続き、ドイツ各州の学費と社会負担費を調べました。

もしPart 1を見ていなければ、そちらの方もどうぞ。

 

madonosotokun.hatenablog.com

 

Part 1同様、1€ = 125円で換算しています。

今回は6州について書いていきます。

 

 

6. ハンブルク州 (University of Hamburg、ハンブルク大学、世界大学ランキング: 135位、ドイツ国内: 14位)

 

わずかに例外はあるようですが、基本的にこの州でも留学生も学費は無料です。

社会負担費は335.6€ (約42,000円)で、セメスターチケットによりハンブルク市内の公共交通機関が無制限で使用できるようです。

 

 

7. ザクセン州 (TU Dresden、ドレスデン工科大学、世界大学ランキング: 151位、ドイツ国内: 17位)

 

この州はニーダーザクセン州同様、正規の学期数を超えて勉強することになると以降学期ごとに500€ (62,500円)を払わなければいけないようです。

あとは"remote study course (通信制のことでしょうか??)"だと各学期100€ (12,500円)かかるなどがありますが、基本的には学費は無料らしいです。

社会負担費の方は276.4€ (35,000円)で、セメスターチケットはザクセン州内をカバーしているようです。

 

 

8. シュレスヴィヒ=ホルシュタイン州 (University of Kiel、キール大学、世界大学ランキング: 201-250位、ドイツ国内: 23位)

 

こちらの州でも学費はありません。

社会負担費は118.5€ (約15,000円)で、キール市内周辺の公共交通機関を使用できるようになります。

 

 

9. ブランデンブルク州 (University of Potsdam、ポツダム大学、世界大学ランキング: 201-250位、ドイツ国内: 23位)

 

この州も学費はありません。

社会負担費は280€ (35,000円)で、セメスターチケットによりポツダム及びベルリンの公共交通機関を利用できます。

 

 

10. ヘッセン州 (Goethe University Frankfurt、ゲーテ大学フランクフルト・アム・マイン、世界大学ランキング: 251-300位、ドイツ国内: 28位)

 

この州も学費無料です。

社会負担費は366.21€ (約46,000円)で、セメスターチケットはヘッセン州内の公共交通機関を利用できます。

 

 

11. ラインラント=プファルツ州 (Jahannes Gutenberg University of Mainz、ヨハネス・グーテンベルク大学マインツ、世界大学ランキング: 251-300位、ドイツ国内: 28位)

 

この州も学費が無料で、社会負担費は現在319.15€ (約40,000円)となっています。

セメスターチケットは州全体ではないですが、隣の州のフランクフルトやフルダなどにも行けるようです。(なんという地方に入るのかよくわかりませんでした…)

 

 

今日はドイツ6州の学費・社会負担費を調べてい見ました。

Part 1で書き忘れていましたが、セメスターチケットで州内の公共交通機関を利用できるといくつかの州で紹介していますが、IC、EC、IECといった特急列車は使用できないので注意してください!また、その他の列車でも1等席には座れないのでこれも注意を。

 

残る5州はPart 3にて紹介したいと思います。