窓の外のドイツ留学

ドイツ大学院留学のブログです。ドイツ大学院修士課程を修了し、ドイツで博士課程に在籍しています(四年目)。

ドイツの学費について 各州の学費と社会負担費を調べてみました(基本無料だけども注意点もアリ!) Part 1

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ドイツは学費が(基本的には)無料です。

 

というのは留学を考えている人は知っている人もいると思うのですが、それでは大学に対してなにも払わなくてもいいのかというと、それは違います。

 

"Sozialbeitrag (日本語だと「社会負担」とか「社会貢献」でしょうか?)"と呼ばれるものを各学期ごとに払わなくてはいけないのですが、これは何に使われるかというと、例えば"Semesterticket"と呼ばれる公共交通機関乗り放題のチケットのためだとか、学食や学生寮に関して運営をしている"Studierendenwerk"のために使われています。

 

ではこれはドイツ国内で一律なのかというと、これもまた違っていて、州ごとに法律が違うためこの料金も各州で決定できるのです。

 

そういうわけで、今回はドイツ16州の学期ごとに支払うお金を各州の一大学を例に挙げて紹介していきたいと思います。

 

大学はTimes Higher Education(2019年)で各州の1位になっている大学を挙げています(間違いがなければ…)

円に換算する際は1€ = 125円としています。

 

 

1. バイエルン州 (LMU Munich、ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン、世界大学ランキング: 32位、ドイツ国内: 1位)

 

基本的に学費は無料のようですが、サマープログラムや一部英語で授業が受けられるコースはお金がかかるそうです。

その他社会負担のお金は1学期129.4€で、それにプラスアルファ197.7€払うことで乗車できる時間帯の制限が解除されるようです。

セメスターチケットはミュンヘン市内周辺のみをカバーしているようです。

なので1学期に払うお金は最大で、327.1€ (約41,000円)です。

 

 

2. バーデン=ヴュルテンベルク州 (Heidelberg University、ハイデルベルク大学、世界大学ランキング: 47位、ドイツ国内: 3位)

 

この州(バーデン=ヴュルテンベルク州)はEUとEEA (European Economic Area)以外の国からの学生は学費がかかります!(もちろん日本人も)

 

2017/2018年度の冬学期から導入されたようで、1500€ (187,500円)を毎学期払わなければいけません(それでも日本よりはまだ安いですが…)

それとは別に社会負担のお金もかかり、こちらは169.25€ (約21,000円)です。

この州のセメスターチケットはこの州を含めて3州をまたがるライン=ネッカー地域の公共交通機関をカバーしているようです。

 

 

3. ベルリン州 (Humboldt University of Berlin、フンボルト大学ベルリン、世界大学ランキング: 47位、ドイツ国内: 4位)

 

ベルリン州も学費はありません。

社会負担費は315.64€ (約40,000円)で、セメスターチケットはベルリン市周辺をカバーしています。

 

 

4. ノルトライン=ヴェストファーレン州 (RWTH Aachen University、アーヘン工科大学、世界大学ランキング: 87位、ドイツ国内: 6位)

 

この州も学費はかかりません。

社会負担費は280.26€ (約35,000円)で、セメスターチケットはノルトライン=ヴェストファーレン州全域をカバーしています。

 

 

5. ニーダーザクセン州 (University of Göttingen、ゲッティンゲン大学、世界大学ランキング: 123位、ドイツ国内: 11位)

 

こちらの州も学費は基本的にはないようですが、この州の面白いところは、基準となる学期数以上に大学に在籍することになった場合(おそらく留年などによる)は基準の学期以降500€ (62,500円)を毎学期課すというところです。

日本もこういう感じにしていけば多少改善されるのではないでしょうか??

また、60歳以上の学生(この年齢で学ぶ意思があるのはすごいと思います)は各学期800€ (100,000円)を払うことになっています。

社会負担費は355.31€ (約44,000円)となっており、セメスターチケットで、州内及びブレーメンハンブルクに行くことも可能だそうです。

 

 

今日はここでいったんストップしてほかの州に関してはPart 2、Part 3で紹介していきます。