窓の外のドイツ留学

ドイツ大学院留学のブログです。ドイツ大学院修士課程を修了し、ドイツで博士課程に在籍しています(四年目)。

ドイツのコロナウイルス患者数の増加などについて調べてみました①

昨日書いていたとおり、ドイツにおけるコロナウイルスの感染者数の推移を調べたので今日紹介したいと思います。(多分2,3回に分けて書くことになると思います)

Wikipediaとかにも載っている部分がありますが、自分のちょっと気になった部分についても図で載せていきます。

 

 

(注意)

一応データの打ち間違いとかには気を付けているのですが、間違えている部分があるかもしれないのでご了承ください。

 

感染者数の推移はロベルト・コッホ研究所の方から確認しました。

英語版もあります。

https://www.rki.de/DE/Content/InfAZ/N/Neuartiges_Coronavirus/nCoV_node.html

アーカイブに残っているデータが3月4日からなのでそこからの感染者数推移を調べました。

 

 

で、ドイツにはまず16の州があるのですが、16のデータを一つにまとめると見づらい部分が結構あるので、感染者の多さで3つのグループに分けました。感染者数の多さは、グループA>B>Cという風にしています。

 

グループA

Baden-Württemberg (バーデン=ヴュルテンベルク州)

Bavaria (バイエルン州)

North Rhine-Westphalia (ノルトライン=ヴェストファーレン州)

 

グループB

Berlin (ベルリン州)

Hesse (ヘッセン州)

Hamburg (ハンブルク州)

Lower Saxony (ニーダーザクセン州)

Rheinland-Palatinate (ラインラント=プファルツ州)

Saxony (ザクセン州)

 

グループC

Brandenburg (ブランデンブルク州)

Bremen (ブレーメン州)

Mecklenburg-Vorpommern (メクレンブルク=フォアポンメルン州)

Saarland (ザールラント州)

Saxony-Anhalt (ザクセン=アンハルト州)

Schleswig-Holstein (シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州)

Thuringia (テューリンゲン州)

 

 

まず、各州の感染者数の推移です。

縦軸(感染者数)が各グラフ異なるので注意してください。

 

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こう見ると、グループAの3州、バーデン=ヴュルテンベルク州、バイエルン州、ノルトライン=ヴェストファーレン州が圧倒的に感染者数が伸びています。

しばらくは僕が住んでいるNRW州がドイツの中で最も感染者数が多い州でしたが、3月26日以降はバイエルン州が最も多くなっています。

16州の中ではブレーメン州が最も少ないです。

 

基本的には日に日に感染者数の増加量が増えてはいますが、ここ2,3日の感じを見ると、もしかしたらこのあと増加量がゆっくりになる…かな…?っていう感じです。

残念ながら4月1日ぐらいには良くなるんじゃないかなって、大学閉鎖が2週間前だったので潜伏期間も考えてそういう風に思っていましたが、そこは残念ながら外れてしまいました。

 

ただ、先週からの接触禁止、バイエルン州・バーデン=ヴュルテンベルク州・ザクセン州では外出禁止になったので、もしかしたら早くて来週にはその良い方向への影響があるかもしれませんね。期待しています。

 

 

 

さて、上3つのグラフを見るとグループAの3州が圧倒的にリスクが高いように思えますが、じゃあそれぞれの州の人口と比較したとき、どれくらいの割合で感染しているのかっていう部分を調べました。

 

参考にした各州の人口が載っているURLを貼っておきます。

https://de.statista.com/statistik/daten/studie/71085/umfrage/verteilung-der-einwohnerzahl-nach-bundeslaendern/

 

2018年12月31日時点の人口なので、多少は人口の増減があると思いますが目をつぶってください。

各州の感染率はこうなりました。

今回は縦軸(%)の最大値を一定にしました。

 

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これを見てみると、感染率はグループAの3州よりもグループBにあるハンブルク州の方が高くなっています。

NRW州に至っては今日の時点で0.08%未満で、これはグループCのザールラント州と同程度になっています。

16州の人口が大きく異なっているので、このような結果となりました。

NRW州はドイツ最大、ハンブルク州は下から4番目の人口になっています。

 

 

 

さらに、各州の感染者密度も調べてみました。

これはバラツキが結構あったので、縦軸の値はそれぞれ異なっています。

 

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ちょっとこれを見た時間違ってるかな?とも思うぐらいはっきりと違いが出ましたが、グループBのベルリン州ハンブルク州はそれぞれベルリン市・ハンブルク市単体で州を構成しているので、かなり面積が小さいです。

また、グループCのブレーメン州ブレーメン市とブレーマーハーフェン市の2都市でのみ構成され、ザールラント州はこの3州を除いた、いくつかの街・群からなる州の中で最も小さい州ということがこのデータにも表れたんだと思います。

 

 

 

最後に、各日の新たに分かった感染者数の増減もまとめてみました。

これも各グラフ縦軸の最大が異なりますので注意してください。

 

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3月10までの新規感染者数と比べてみると、最近の新規感染者数の振れ幅がかなり大きくなっています。

グループAでいうと、3月23日のノルトライン=ヴェストファーレン州、3月24日のバーデン=ヴュルテンベルク州の新規感染者数の数が急激に増えましたが、その前日・もしくは加えて前々日のデータがあまり集計されておらず、まとめて集計された結果になっているはずです。

グループBだと、3月17日のニーダーザクセン州の新規感染者数がマイナスになっていますが、実際に前日と比べると報告された合計の人数が少なくなっていました。回復した人を数から除外しているのかもしれませんが、ちゃんとは分からないです。

 

 

 

僕の住んでいるNRW州も3月下旬は毎日平均でだいたい1000人ぐらい出ているようですね。

ただまあ途中でも書いたようにここからじわじわと感染者数の増加が減ってくるんじゃないかなって思っています。

 

というか減ってくれないと…。接触制限になってから1週間が経ちましたが、本当に暇です…。毎日ビールを飲んじゃってます。

東京の人、特にニュースのインタビューとかで「外出禁止になったら外出しませんよ、要請だったらまだいいでしょ」とか「若いから、周りでも出てないんで他人事かな」みたいなことを言って繁華街に行って友達とかと酒を飲んだりしている自分の頭で何一つ考えることのできない幼稚園児大学生。本当に禁止になったらホントに退屈になるって。やめとけって。ちょっとぐらいゴミゴミしているところに行くのは。

 

 

多少口が悪くなりましたが、いま日本で感染者がヨーロッパより少ないのは手洗いとか、挨拶の時に握手とかハグとかしない習慣があるからだと思います。

ただそれで抑えられるのも限られると思いますし、いよいよ今後も自粛ができないようだったら4月はもしかしたら…、って感じになりかねないです。

 

 

日本はどうしたって「要請」しかできないんですかね?罰金払わすぐらいでないと、ワクチンが開発されない限りずっと感染者数が増えるような気がして心配に思っています。

ドイツの方が圧倒的に感染者数が多いですけどね。まずは自分が気を付けないといけないですね。

 

続きます。