窓の外のドイツ留学

ドイツ大学院留学のブログです。ドイツ大学院修士課程を修了し、ドイツで博士課程に在籍しています(四年目)。

日本人は意外と知らないかもしれない、ドイツの大学と日本の大学のちょっと違うあれこれ (理系寄り?)

2日間ブログを休みました。

4連休だったのでガッツリ休みました(ネタ切れとかでは…ないはずです…)

 

そんな連休明けですが今日は日本の大学とは違うかなと思ったドイツの大学のシステム的な部分を紹介していきます。

内容的には理系寄りです。

 

1.学士課程(Bachelor)の期間

日本だと基本的に学士課程(学部生)の期間は4年だと思いますが、ドイツでは一般的に3年で卒業できるようになっています。

僕の意見・経験からすると、4年って確かに長いような気もします。僕も学部時代の3年生後期の時は単位的には必修科目3つを取れば卒業できるといった状態だったので、人生で一番暇だった時期かもしれません。

まして、4年もいると学費だけでだいたい240万円とかになってしまうので何とかうまくまとめられないかなと思います。ぶっちゃけ1年多くいてもこれといったメリットはないでしょう。

(その割には就活とかになると22歳新卒が選ばれがちですしね…)

 

2.研究室配属について

理系の場合、学部4年生の時に研究室に配属して1年かけて卒業論文を書き、大学院に進学するのであれば、大学を変更しない限り基本的には修士1年・2年も同じ研究室で研究をつづけることかと思います。

これも日本とドイツでは異なります。

ドイツの場合、3年生後期の学士論文で半年間研究室に入った後、修士課程ではいったん研究室から離れます。

修士(Master)課程の1~2, 3学期では講義やセミナーで単位を取り、4学期目で修士論文を書くためにふたたび研究室に配属することとなります。

その代わり、授業や実験はもちろんBachelorよりも深くしっかり学ぶことができます。

日本は研究と学習を並立して、ドイツはまず研究の土台を作ってから、といった感じでしょうか。

 

3.教授とProfessor

訳してしまえば同じ意味になりますが、これも少し異なります。

日本では教授、准教、助教といったポジションがあり、英語ではProfessor, Associated Professor, Assistant Professorといった風に訳されるかと思います。

対してドイツはProfessorというと一般的に「リサーチグループの長」という位置づけになります。もちろんこの意味だと、講義を行うのはProfessor以外の先生もいるわけです。

そんな授業を行う先生、ある一つのリサーチグループの責任者といった人たちはDr.という称号が付けられています。

これは単に博士課程(PhD)を取得した人にも与えられる称号です。なのでポスドクの人もDr. ~という風に書かれます。

前述のProfessorは正式にはProfessor Dr. ~という風に名前を書かれます。なんかすごい感じが一層しますね。

 

4.縦と横

日本だと教授陣に限らず学年が一つだけでも上だと敬語を使うのが常識です。別にこれが悪いとは思いませんが、理系の学生なら共感できると思うこと、それは教授の学生への横暴です。(詳しくは書きません)

これに対してドイツ(というか欧米全般?)は基本的にフランクです。

BachelorだろうがMaster、PhDであろうが基本的には互いに呼び捨てです。PhDの人に「ここの研究室の雰囲気はどう?」と聞いても「いい雰囲気のところだよ」といったポジティブなこと以外は今のところ聞いたことがありません(サンプルは少ないです…)

明らかに結構年上といった人に呼び捨てをするのはいまだに抵抗はありますが…。

性格的なことで違いはあるかもしれませんが、教授も上から圧力をかけてくるという雰囲気はなく、アカハラなんてことはまずないでしょう。

日本のイメージだと学生の上に教授がいるという感じですが、ドイツだと学生と横並びになって、その中で教授の存在は大きい、といった感じです。

 

ドイツと日本の大学の違いを4つ書きました。僕のブログの中では割と長くなってしまいましたね。

「ドイツに肩持ちすぎだろ」といわれるかもしれませんが、もともとあこがれてドイツに来たという側面が強いので…、そこは許容していただけると幸いです…。

 

これからも留学に関して定期的に書いていこうと思います。

「こんなことを書いてほしい」といった質問や要望などがあればコメントお待ちしています。

今後のブログの内容の参考にしていきたいと思います。

よろしくお願いします。